通貨ペアごとの出来高を知る
国際決済銀行(BIS)が3年に1回通貨取引量シェアと言うのを発表しているのでそれを参考にしました。→Foreign exchange turnover in April 2019
通貨の取引量
※基本的なグラフの見方ですが、USDとGBPが一緒の取引量に見えますが異なりますので数値をしっかりとご確認ください。EME(エマージングマーケットエコノミー)は新興国通貨です。
通貨ペアごとのシェア
※CNYは中国元、HKDは香港ドル、KRWは韓国ウォン
通貨ごとの特徴
取引量世界一EURUSDに関して(EURJPYも似てる)
取引量が最も多く、世界中から買いと売りが多いため、レンジになりやすい。その反面、指標などの影響によりどちらかに動く(ブレイクする)とその方向へ大きく動くのでトレンドが強く出やすい。日本時間の出来高は少ないので基本的には取引しない。狙うのであればEURJPY
→売り買いの攻防が激しく極端
基軸となるUSDJPY
世界で2番目に取引量が多い。値動きに関してもゆっくりしていて堅いイメージ。有事があった時に動きがすぐに現れるので読みやすい。株式相場や債券相場との関連で見られやすい。
→ファンダメンタルズ、テクニカル共に読みやすい通貨
値動きの激しいGBP
値動きがとても激しい!特にロンドン時間開始に関しては一方方向に動くので取引するのが難しい。最近はブレグジット の影響もあり、政治や発言によって動きやすく、一度動くとなかなか戻ってこない。投機筋も積極的に狙ってくるので大口が入ってきて大きく動くことが多い。ローソク足のひげが多い時はあまり信用できない。
→投機的な動きで急に値が大きく動くのでロンドン時間は危険な通貨
なかなか戻ってこないオセアニアAUD,NZD
どちらも資源国でオーストラリアは石炭、石油、鉄鉱石、天然ガスなどが豊富で主な輸出先である中国の影響を受けやすい。ニュージーランドは食肉や乳製品を中国、オーストラリア、アメリカの順にに輸出量が多く、AUDと同じような動きをする。NZDは農作物メインのため天候の影響も受けやすい。ダラダラと押し目なく小さいローソク足で上昇下落する時はなかなか戻ってこない。一方方向に動くことが多い。金利や経済指標、発言によって大きく動く。
→中国の影響を大きく受ける。ダラダラしたら逆張りは危険
米ドルに連動の資源国CAD
USDに近い動きをする。原油中心の資源国で輸出入においてアメリカと密接な関係にある。アメリカの指標にも反応しやすい。大きく見てレジサポがわかりやすいので壁あてのように値幅をとることが多い(特にUSDCAD)。材料が出ると一方方向に動くのとダラダラ上昇下降をするとなかなか戻ってこない。
→USDと似た動き。レジサポ分かりやすいがダラダラと材料に注意
金と相関、永世中立国CHF
永世中立国で金融不安や地政学リスクの高まりにより買われやすい通貨なのでGOLDと同じような動きをする。中央銀行の為替介入でおきたフランショック。中央銀行の動きで大きく変動する。基本的に動きが読み難い。日本時間は出来高も少ないのでロンドンからニューヨークで勝負。
→基本的に値動きが読み難い。有事や中央銀行の政策で大きく動く
米ドルと逆相関GOLD
安全資産なので有事が起きた時に買われる。USDと逆の動きをする。XAU/USDで取引される。何度も反発しているラインでの反発は取りやすい。テクニカルがかなり効きにくいのでエントリーの際は深めで見るのがおすすめ
→USDと逆相関、何度も反発しているラインを狙うべし
特定通貨を一括りにした時の特徴
クロス円
クロス円とはUSDJPY以外のEURJP、GBPJPY、AUDJPY・・・など円を組み合わせた通貨ペア。指標などなければクロス円で同じような動きをする。全クロス円が同じような動きをしている時は注意が必要。
クロス円は実需のない架空のレート。輸出入企業がユーロを円に変える時、ユーロをドルに変えてから円に変えるのでクロス円は必ずドルを介してから円に交換する。EURJPY=ERUUSD×USDJPYという計算式になる。
ドルストレート
米ドルが絡んだ通貨。USDJPY、EURUSD、GBPUSD、AUDUSD・・・など。基本的に為替の動きはドルストレートで考える。そうすると相関関係も分かってくるかも、、、
危険通貨ベスト5(個人差あり)
第1位 CAD
第2位 CHF
第3位 GOLD
第4位 AUDNZD
第5位 EURGBP