アベノミクスは労働者を削り、投資家を太らせた

コラム

2013年アベノミクス第一の矢「大胆な金融政策」

大胆な金融政策により、デフレ対策としての無制限の量的金融緩和政策が行われ、デフレ対策としてインフレ目標2%を掲げました。

量的緩和とは
➡︎中央銀行(日銀)は紙幣と一部貨幣の発行権を保有しており、その権利を利用して、お札を刷りまくり、三菱や三井住友、みずほなどの銀行が日銀に預けているお金の量を増やして、金融機関と政府を除いた全ての企業や人たちが保有するお金の量を増やしていきましょうと言う金融政策です。

インフレとは
➡︎物価の上昇率のことです。バブルの最高潮の時にマクドナルドのハンバーガーは210円でしたが、バブル崩壊後、80円、99円、65円、59円、100円、120円と同じハンバーガー自体は変わらないが価格は上下しています。お金とモノの価値の関係は切って切り離せない関係なので、経済を考える上では必ず念頭に置いておきましょう。

一見、みんなが保有するお金の量が増えるのは良いことに見えるが、本当にそうなのか?実際どのようなことがこの金融緩和によってもたらされたのか?今後はどうすれば良いのか?

について書いてみます。

マネタリーベースの上昇

マネタリーベースとは
➡︎日銀が世の中に供給しているお金の量です。紙幣と硬貨の流通量と先ほど説明した民間銀行が日銀に預けているお金の量を足したものになります。

※2020年は5月のデータ。出典日本銀行

すごい勢いでマネタリーベースが上昇していますが、このお金がどこへ流れているのか気になりませんか??

日銀が刷ったお金はどこに流れている??

日銀の財務諸表を見ると、国債、ETF(上場投資信託)である株、REIT(不動産投資信託)である不動産、貸出金の上昇が著しくなっている状況です。

※出典:日本銀行

これを見ればどこにお金が流れているのかは一目瞭然です。政府から直接国債を引き受けることは日銀法で禁止されているので、国債の一番の売り手は民間金融機関になります。そして、民間金融機関は企業にお金をたくさん貸すのでお金は民間企業に一番流れています。国債の次に多いのは株式市場不動産市場にお金は流れています。

日銀が刷ったお金は民間企業に流れている??

お金が有り余っている金融機関は低い金利でいいから少しでも借りてください状況になり、超低金利になっています。しかし、企業も内部留保が7年連続で増加しており、2018年は463兆円も内部留保があります。これが現状で、日銀はお金を供給しているが、金融機関でほぼお金が止まっていて、金余りの状態になっており、一人一人まで上手く流れていません。

企業の利益は上がり、蓄えは増えるが賃金は上がらないという不思議!!

※出典:西日本新聞

実質賃金はどうなっているのか?

実質賃金とは?
➡︎名目賃金
(労働に応じて受け取った賃金がどれだけの物品の購入に使えるかを表す数値)から物価の変動を考慮した数値。

※出典:厚労省毎月勤労統計調査

実質賃金の推移を見ると、2013年は前年比約-1%、2014年は前年比約-3%、2015年は前年比約-1.5%、2016年は前年比約+1%、2017年は前年比約-0.2%、2018年は前年比約+0.2%、2019年は前年比約-1%

注目して欲しいのは「前年比」ということです!!アベノミクスが始まってお金をたくさん流したつもりが、実質賃金は(-1)+(-3)+(-1.5)+1+(-0.2)+0.2+(-1)=-5.5%と言う結果に、、、

2013-2015年はリーマンショック並の水準だそうです。

企業は賃金を上げずに何しているのか?

これだけの内部留保と日銀の金融緩和が後ろ盾にあるのに、労働者には全くお金が回ってきていないという現実があります。

本来、従業員に配分すべきものが実は経営者や投資家に配分されているのです。

具体的には金融機関から借入れして自社株買いをしたり、株主の配当に使われています。

賃金は下落しているのに、株価は倍以上、上昇しています。

しかも、コロナで失業者が大量に出ているにも関わらず、上昇しています。

⬇︎日経平均株価⬇︎

どうすれば良いのか?

答えは簡単です。

投資家になれば良いだけです。

トマ・ピケティという有名な経済学者が書いた「21世紀の資本」という本には資本主義社会における超重要なことが書かれています。

r(資本収益率) > g(経済成長率)

つまり資本によって得られる富、つまり投資により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いということです。

18世紀まで遡って調べた結果、投資によって得られるリターンが年間、約5%で労働によって得られるリターンが年間、約1-2%ほどです。

具体的には労働で得たお金を少しづつ株式なり、不動産なりに投資をして、自分が何もしなくてもお金が回るようにするのがベストです。

個人的には株式の方が流動性も高いので、銘柄の選定さえ間違えなければ凄く安定します。会社は株主のものなので株を持つというのは大なり小なりあれどもオーナーになったのと同じです。

少しでもできることから始めていきましょう!

 

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